
会社から簿記資格をとるように言われたけど
営業に簿記って必要なの?
そんな疑問にお答えします。



こんにちは。もとさえこです。
自身の転職活動と、人事担当者としての経験をもとに発信しています。
人生を変えたくて簿記1級を取得した一人です。
営業職として働く中でより大きな成果を上げたい、信頼を得たい、キャリアアップを目指したいと考える方にとって、「簿記」の知識は強力な武器になります。
本記事では営業と簿記の関係性を深掘りし、その必要性や実務での活かし方を多角的に解説します。
簿記を学ぶメリットは営業力向上だけでなく営業での信頼性アップが期待でき、社内外での評価にもつながります。
また、得意にするコツや転職に有利な営業職のスキルとは何かといった観点からもご紹介します。
さらに、信頼関係の構築に効く理由や、いきなり簿記2級でも問題ない?という疑問への答え、さらには簿記は何ヶ月で取れる?学習期間の目安など、実際の学びを進める上で役立つ情報も網羅します。
最後に、簿記で人生変わったと言われる理由とは何かを振り返り、AI時代における営業職が簿記を学ぶべき背景と時代性についても触れていきます。
簿記を通じて新たなキャリアの可能性を広げたいと考える全ての営業職の方に向けた内容です。ぜひ、ご一読ください。
- 営業職における簿記知識の実務的な活用方法
- 簿記2級・1級が営業職にもたらす信頼性と評価
- 転職や昇進において簿記が有利に働く理由
- 数字を活用した提案力や社内外での信頼構築の重要性
営業職:簿記の必要性と実務での活かし方


- メリットは営業力向上
- 簿記2級・1級で営業での信頼性アップ
- 得意にするコツ
- 転職に有利な営業職のスキルとは
- 信頼関係の構築に効く理由
メリットは営業力向上
営業の現場で「簿記」が一見遠い存在に感じる方もいるかもしれません。
しかし、その知識がもたらす力は、想像以上にあなたの営業活動を支えてくれるのです。なぜなら、簿記を通じて利益・コスト・資産の構造が理解できるようになるからです。
まず、「この提案がどのように相手の利益に貢献するのか」を数字で示せれば、説得力は一段と増します。
特に中小企業や個人事業主のお客様に対しては、「この人は経営やお金のこともわかっている」と思われることで、相談相手として選ばれる頻度が増えて結果として売上に直結することも。
営業の世界では「信用」が何よりの武器。簿記の知識はその信用を下支えする大きな力となるのです。
簿記2級・1級で営業での信頼性アップ
簿記2級や1級の資格を持っている営業担当者は、数字に強いプロフェッショナルとして社内外から一目置かれる存在になります。資格は知識だけでなく努力や継続力の証明にもなるため、信頼を得やすくなるのです。
特に2級は実務で活かせるレベルとされており、企業の財務諸表を正確に読み解く力を養います。これにより営業担当者は取引先の財務状況を理解し、その背景を基にした提案を行うことが可能になります
さらに1級はより深い経営分析や戦略策定の知識が身につきます。このスキルセットにより営業担当者は単なる商品の販売者ではなく、経営パートナーとしての役割を果たすことができるのです。
また、資格取得は努力と継続の結果であり成長の証です。その証により自己信頼を生むので、営業担当者は自信を持って取引に臨むことができます。この自信は顧客とのコミュニケーションにおいても伝わり、さらに信頼感を深める要因となります。
このように簿記2級・1級は、単なる資格以上の価値を提供します。それは営業活動をより効果的にし、信頼を築き、あなた自身の市場価値を高めことができるのです。
得意にするコツ
簿記の勉強を始めたばかりの頃は、仕訳や貸借対照表、損益計算書といった用語に圧倒されがちですよね。単に公式や手順を暗記するのでなく、ずばり簿記を得意にするためには「簿記を活用する場面」を意識して学ぶことが重要です。
1. 成果の回収をイメージする
営業職にとって売上は成果の象徴ですが、資本の回収という視点を持つことでその売上が本質的に持つ意味をより理解することができます。
簿記の知識を活かして売上から原価や経費を差し引いた純利益を正確に計算することで、実際に企業が回収できる資本を把握できるようになります。
資本の回収がスムーズに行われなければ、どれだけ売上を伸ばしても財務状態は改善しない可能性がありますが、簿記を使うと資本回収プロセスを見える化し、適切な営業戦略を立てるための基盤を築けるようになるのです。
2. ルールの背景を理解する
簿記には多くのルールがありますが、ルールの背景や意図を考えることで、「なぜそうするのか」を理解できるようになります。
ルールと聞くと制限のようにも捉えられるかもしれませんが、実際には、それをいかに活用するかを理解するための有益なツールです。
例えば、簿記のルールは単なる規則ではなく、企業の収益性や財務状態を正しく評価するための枠組みです。この枠組みを活用することで、数字に基づく提案が行えたり、取引先や社内での信頼を築けたりするなど、多くの実務的なメリットが生まれます。
3. 結果を分析する視点を養う
簿記は単なる記録ではなく、そこから得られるデータを活用することが醍醐味です。
作成された財務諸表を見ながら、「この会社の経営状況はどのような傾向があるか」「どの項目が改善点になり得るか」などを自分なりに考えてみましょう。簿記を学ぶ上で分析力を鍛えることは、営業活動で価値のある提案を生む力にも直結します。
転職に有利な営業職のスキルとは
もし営業職として転職を成功させるなら、実績だけでなく「汎用性の高いスキル」を持っているかが重要です。中でも、数字を読み取る力や財務の基礎知識は、企業から高く評価されやすいポイントになります。
なぜなら、多くの企業では「売上だけでなく利益を生み出せる営業人材」を求めているからです。このとき役に立つのが簿記の知識です。
例えば、原価や粗利率を意識した提案ができれば、これは単なる営業力ではなく、「経営感覚を持った営業力」として評価されるスキルです。
営業職で転職を目指す場合、「感覚だけではなく数字に基づいた提案ができる」というアピールは大きな武器になります。
数字が話せる営業は、業界や業種が変わっても通用しやすくなります。転職市場で自分の価値を高めたいなら、こうしたスキルの習得をぜひ検討してみてください。
信頼関係の構築に効く理由
営業職が簿記を学ぶことは、社内での信頼関係構築にも大きな効果をもたらします。その中でも経理部署が扱うデータや報告書の意味を深く読み取れるようになります。
例えば、売掛金の管理について経理担当者と同じ視点で話し合えることは、効率的な連携の基盤となります。これにより、「この営業担当者は経理業務の重要性を理解している」という信頼が生まれ、部門間の協力体制が強化されます。
また、簿記を学んでいる営業担当者は、経理部署への情報提供が的確になります。
例えば、取引先との契約内容や受注状況を数字として整理し報告することで、経理担当者が財務諸表や帳簿を正確に作成できる手助けができます。このような細やかな配慮が信頼感の向上につながり、結果として企業全体の生産性を高めることが可能です。
さらに、簿記を学ぶ姿勢そのものが「プロフェッショナルな成長を目指している」という印象を周囲に与えます。経理部署だけでなく他の部門からも「信頼できる営業担当者」として評価されるようになり、社内での発言力や存在感が増していくでしょう。
簿記の知識は社内の円滑なコミュニケーションを支える重要なツールです。
営業職:簿記の必要性を深堀りして考える


- いきなり簿記2級でも問題ない?
- 簿記は何ヶ月で取れる?学習期間の目安
- 簿記で人生変わったと言われる理由とは
- 営業職が簿記を学ぶべき背景と時代性
いきなり簿記2級でも問題ない?
簿記を学ぶと決めたとき、「2級から始めても大丈夫?」と悩む方は多いかもしれません。結論から言えば、いきなり簿記2級から挑戦しても問題ありません。ただし自分の状況に合った学習スタイルを選ぶことが大切です。
簿記2級は商業簿記に加えて工業簿記も学ぶため、初学者にとっては難易度が高く感じられるかもしれません。ですが最近の教材は初心者を想定して設計されているものも多く、丁寧な解説や動画講座を活用すれば無理なく理解を深めることができます。
いきなり2級に挑戦することは、たしかに勇気のいる選択かもしれません。しかし、その一歩を踏み出した先には、実務で役立つ知識と、自分への大きな自信が待っています。
簿記は何ヶ月で取れる?学習期間の目安
簿記の取得を目指す際に、多くの人が気になるのが「どのくらいの学習期間が必要か」という点です。これは受験する級や学習に使える時間によって大きく変わります。
一般的に、簿記3級であれば1〜2ヶ月ほどの学習期間が目安とされています。毎日1〜2時間程度の勉強で十分に合格を狙えるレベルです。一方で簿記2級になると、3〜6ヶ月程度が妥当とされ、より計画的な学習が求められます。
働きながら勉強時間を捻出するのは大変ですが、1つおすすめできる習慣化を促進する心理的な手法があります。たとえば「通勤時間に電車に乗ったら、通信講座を視聴する」のように条件と行動を事前に決めておくのです。
この方法は通勤時間やすきま時間を活用して行動が自然に実行されやすい方法なのでおすすめです。
短時間でも集中するルーチンをつくり無理なく自分のペースで続けることで、今日より明日と前向きに取り組むエネルギーが湧いてくる。それが簿記を確実にものにする一番の近道です。
簿記で人生変わったと言われる理由とは
「簿記を学んだことで人生が変わった」―そんな言葉を耳にすることがあります。それは決して大げさな話ではなく、簿記を通じてキャリアの幅を広げ、新たなステージへ進んだ人が数多くいるからこそ、実感のこもった言葉なのです。
転職の武器としての簿記
転職市場では簿記の知識を持つことが大きなアドバンテージになります。特に営業職では前述のように、財務や経理の基本を理解していることで企業の経営状態を正しく把握し、根拠のある提案ができるようになります。その結果、「数字に強い営業担当者」としての評価が高まり、より条件の良い企業への転職が叶うケースも増えてきます。
昇進を後押しする簿記の力
社内で昇進を目指す場合、簿記の知識があることで、より戦略的な営業活動が可能になります。営業部門と経理・財務部門の橋渡し役となり、経営判断に貢献できるポジションへとステップアップすることも。また、経営層が求める「数字に強いリーダー」として信頼され、昇進の決め手となることもあります。
独立・起業を支える基盤として
簿記の知識があることで、独立・起業の際に財務管理の面で大きな強みを持つことができます。経費管理、収益の分析、資金繰りの戦略など、経営者として必要なスキルを簿記を通じて身につけることが可能になります。
次のステージへ進む力となる簿記
簿記は単なる資格ではなく、ビジネスを理解し、キャリアを築くための「思考の型」を提供してくれます。学ぶことで財務面から戦略を考える力がつき、それが転職、昇進、独立といったキャリアアップの基盤となります。「簿記を学んで変わったのは知識だけではなく自分自身の視野だった」と感じる瞬間こそ、次のステージへの扉が開いた証拠なのかもしれません。
営業職が簿記を学ぶべき背景と時代性
今、営業職が簿記を学ぶことには、かつてないほどの価値があります。
AIの登場によって膨大なデータを基に精度の高い分析が可能になりましたが、AIはデータの処理能力に長けているものの「取引先の立場に立った柔軟な提案」や「長期的な信頼関係の構築」は人間の判断に依存する部分が多いものです。
簿記を学び財務の視点を持つことで、最適なアプローチを導き出せるようになっていきます。AIの助けを受けながらも財務面から営業提案を組み立てられたら、これからの時代の営業パーソンに不可欠な武器となるでしょう。
さらに、働き方が多様化する今の時代では、営業職であっても経営的な視点が求められる場面が増えています。企業全体の数字が読める人材は、社内外問わず貴重な存在となりやすく、その一歩が「簿記の理解」なのです。
このように営業にとって簿記は“あったらいい資格”ではなく“持っておくべき知識”に変わってきています。今の時代だからこそ数字を味方にできる営業スタイルは、より信頼される存在と導くでしょう。
【まとめ】営業における簿記の必要性を理解すべき理由とは
- 簿記の知識があると利益やコスト構造を理解できる
- 数字を使った提案で営業の説得力が格段に増す
- 経営やお金に強い営業として信頼されやすくなる
- 中小企業や個人事業主から相談相手として選ばれやすい
- 簿記2級以上は実務で使えるスキルとして評価が高い
- 財務諸表を読み解く力が提案の深みを生む
- 簿記1級は経営分析や戦略提案に役立つ知識が得られる
- 営業活動に自信と数字の裏付けが加わることで信頼性が増す
- 資本の回収や利益構造を意識した営業戦略を立てられる
- 経理視点を持つことで社内連携がスムーズになる
- 営業と経理の橋渡し役として社内での評価が上がる
- 数字に基づいた提案が転職市場でも有利に働く
- 簿記の学習過程が継続力や論理的思考の証明になる
- 経営的視点を持つ営業は現代の多様な働き方に適応しやすい
- AIでは代替できない「財務から導く提案力」が身につく



企業で働いていれば部署異動を経験することがあり、異なる業務に携わる中で多面的な考え方が自然と養われていきます。
私自身もかつて営業職から経理部門へ移った際、簿記を学んでいたおかげで戸惑いながらも新しい職務に順応できた経験があります。
また、職種が変わっても企業会計の基礎を理解していることで業務の全体像を把握しやすくなるだけでなく、自分の家庭の家計管理にも応用できる汎用性の高さがあります。
簿記は単なる資格や知識の枠を超えた「生きたツール」として、多くの場面で自分を支えてくれる心強い存在だと感じています。
以上、「営業に簿記は必要性大!キャリアアップも見えてくる数字に強くなる方法」でした。